菊次郎の夏 [DVD]

菊次郎の夏 [DVD]

菊次郎の夏 [DVD]

DVD
監督:北野武
出演:ビートたけし
出演:関口雄介
出演:岸本加世子
出演:吉行和子
出演:細川ふみえ
メーカー:バンダイビジュアル
発売日:2007-10-26

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カスタマーレビュー

天使になった「大人」たち

カンヌ国際映画祭で大絶賛を浴び、長時間に及ぶスタンディングオベーションを受け、パルムドールを逃した時には、カンヌの人たちが「ええ!?」と驚きの声を挙げたというこの作品ですが、私は長い間観る気になりませんでした。
「大人」と「子供」。それも、ちょっとヤクザな大人と可哀想な子供が登場するという……。
これは明らかに「臭い」だろうと判断したし、外国で大受けしたというのも、かなり割り引いて受け止めていたせいもありました。だけどようやく観る気になって、観た次第です。
要所要所に印象的なシーンが登場しはするのですが、全体的にのんびりとしたムードで淡々と進んでいき、時折笑い、時折欠伸が出る感じ。まさに夏休みの中盤頃のイメージだなぁと思いつつ、のんびりと眺めていました。悪くないけどカンヌで大絶賛というのはやはり誇張か……などと思いつつ。こののんびりムードはいったいいつまで続くんだろう?なんて思っていたら、唐突にやってきた物語の折り返し地点。
折り返し地点以降ラストまでの展開を「退屈」と見るか「しみじみ」と見るかは人それぞれかなと思いますが、私は「しみじみ」と観ました。しみじみと観ると、前半の時に感じていたのんびりムードが、実際は虚構だった事がわかってきます。大人と子供は共に信頼関係になく、ただ野放図に目的地を目指しているだけで、通りすがりに出会う大人たちも、親切ではあったけれど、それはあくまで「ついで」の範囲内で、最後までの面倒は見てくれなかったですよね。だけど、大人=菊次郎が子供=マサオを本当の意味で労るようになって以降は、通りすがりに出会う大人たちも変化した。「ついでの親切」を越えて、子供を労る菊次郎と同化せんばかりに「マサオの短い夏休みと、菊次郎の長い休み」に付き合う天使になった…!
星空に「天使」たちを思い浮かべて微笑むマサオの場面以降ラストまで、私の心臓はどくどくと脈打ち、ラストシーンでは嗚咽を堪えきれず、映画が終了した後も、何時間も余韻に浸っていました。素晴らしい映画でした。

変わるってドキドキ

僕はこの映画が好きだ。論理的に説明するのは難しいけれど、暴力や狂気に向き合ってきた北野監督だからこそ、この優しさと笑いに包まれた映画が生まれたのだと思う。何より監督が正直だから、この映画が胸に響くのだろう。
少年との旅を通じて、徐々に心を開いていく菊次郎。人を信用できず、普通にヒッチハイクできない菊次郎。母親を訪ねはすれど声をかけられないで帰る菊次郎。それを見て改めて思った。人間って、本当に不器用だなあと。愛されたいし、愛したいのにそれを素直に表現することができない。変わりたいのに、遠い昔につくられた心の傷が今の自分を維持しようとする。
少年との別れ際に、不器用に少年を抱きしめる菊次郎。あれが精一杯だったのだと思う。それでも、菊次郎は心を精一杯開こうとしたし、心が少し柔らかくなったからこそ、菊次郎は少年を軽くでも抱擁することができたのだろう。少年に名前を聞かれた時、それは、菊次郎が自分の中に置き去りにしてきた心の中の少年に向き合えた瞬間でもあった。馬鹿野郎の言葉は照れ隠し。
自己否定ではなくて、自己受容を経て、人が変わっていくのって美しいって思う。それがたとえわずかの変化だとしても、変わるってドキドキ。

男はつらいよのかわりに菊次郎をシリーズ化しよう、

1999年作品、前作HANA-BIが海外で賞を獲得したことによりそれまで冷淡だった国内のマスコミもこぞって北野武を映画監督として遇するようになる(90年代初期に現在のようにネット事情が発達していなかったことが悔やまれる)、北野は「その男、」以来かわらずに作品作りを続けていたわけで特に大手マスコミの見識のなさは責められるべきと考える、
本作からめでたくメジャー公開作に復帰、前宣伝でたけし主演の人情コメディであることが浸透していたこともありロードショー時の映画館には世代を超えた観客が集いそれなりの観客動員となった、何度も爆笑が繰り返される館内に「男はつらいよ」を見ているような錯覚も覚えたことを思い出します、
「三丁目の夕日」が大ヒットしているように実は映画館へ足を運ぶ観客のかなりの割合が人情コメディを望んでいる、「男はつらいよ」を楽しみにしていた観客層を集客するシリーズがないのは映画会社の怠慢だぞ、各社の制作の人!
物語は「パーフェクト・ワールド」にも似た少年と中年男のロード・ムービー、北野映画としては珍しく極悪人が登場しない(一番の悪人は菊次郎だったりする)ので親子で鑑賞することも可(ただしアメリカでは少年にいたずらしようとするシーンと顔が変わるほど殴られるシーンのためPG13か15に指定されてしまった)、
ナイフの上を歩くような北野映画独特の暴力描写不用の人情喜劇を見たい人向けです、基本が人情劇なので得意のすっとぼけた喜劇シーンの微笑ましさは北野作品中でもっとも毒気の少ない一般受けするものです、「キッズ・リターン」同様な「人生はすてたものではない」という前向きなメッセージが心地よい映画です、
一度鑑賞すれば、浅草・ちんぴら・祖母と暮らす少年・旅の途中で出会う人たち(流れ者だったりしっかりと暮らす人だったり)とそれぞれのエピソードを思い出すだけで切ない気持ちになれること間違い有りません、菊次郎がかつては芸人を目指したことがあったらしいことが数シーンからうかがえることが実は隠し味のような深みを与えます、
なお、浅草各所で切り取られた映像が絶妙に編集されており浅草周辺に詳しい人には実際の風景と映画で編集された風景のつながりが奇妙に感じるはず、北野ファンは六区・ひさご通り・観音裏・二天門・桜橋へぜひ行ってみましょう、

先入観なしで

北野作品にうとい私は彼の作品群と比較することなく、また内容についても前知識なく、純粋に一本の映画として楽しめました。
セリフではなく映像で観客に何かを伝えようとする撮り方が新鮮で、それぞれに想像力が喚起されます。
暴力表現の排除ということですが、だからといって全編さわやかでもなく、人間臭さが漂っています。
好き嫌いはそこに起因するのでは。
劇中、劇後のいずれかに少なからずアナタの心に訴えるものがあるはずです。

やっぱり夏は、こうでなくては・・・。

武の映画は、最近観だしたのだが、この作品は素晴らしいの一言。
久石譲の楽曲イメージが強かったが、内容的には、あんな美しい楽曲とは違う、下品で粗野な描写も見られる。 
しかし、そこがまた、作品の完成された魅力で、優しく包まれていて、結果的に、映像と楽曲が素晴らしくマッチングしている。
とにかく、一度観ても損は無いはず。是非!

今の時代だから見てほしい

ニュースを付ければ実の子供を信じられないような形で虐待したニュースが溢れる昨今、菊次郎はマサオという少年と出会い豊橋まで向かう。
その間には、マサオが何度も危険な目に遭いそうにあったりしても菊次郎は必死でマサオを助けようとしている場面がたくさん出てくる。
映画が進むに連れて菊次郎は、忘れてきた純粋な心を取り戻し、マサオは少しずつ成長している。
マサオに取っては一生忘れられない夏休みになったに違いない。
また映画には、夏を思わせる鬼灯や江戸風鈴や向日葵が出てくるのも見物です。最後に菊次郎がマサオを抱き締めたシーンは涙が止まりませんでした。

ほんわかするどこかなつかしくも悲しくもあり

面白かった。一言で表現するならばその言葉以外ない。
初めて武さんの映画は見たが、題名や出演者的にあまり最初は期待していなかったが、最初の10分ぐらいしてから最後までこの映画の世界にどっぷりと引き込まれてしまった。
これが武さんの表現力か!!!
他の映画にはないこの間。
無言の場面が多い、しかしこの間がいい、無言の中に笑いがある。
かえってこの表現の仕方の方が難しい気がする。
これは武さんしかできない表現力なんだろうと思った。
ストーリー的にはよく有るようなないような物語?
自己中のヤクザとちょっとぬけてる子供がおりなすミラクルな世界。
クスクス笑えて共感できて、でも所々ジーンとする。
私はこの映画で流れている音楽が大好きだが、この音楽の使い方もすごく良かった。
見て下さい。本当にいいです

見せる映画というより作った自分たちが楽しんだ映画か

 映画の出来としてはもうひとつだろう。どうもタケシ自身が必ずしも傑作をつくろうとは思わず、むしろもっと個人的な要求から出た素材で、あとは映画作りで遊んだような節がある。スタッフも「タケシ軍団」が多くて、タケシ本人を含めて演技がぱっとしない。筋立ては、幼くして父を失い母は別に嫁いで行っているのに、それと知らされていない孤独な小学生が遠くまで会いに行って傷つく話で、それに付き合う羽目になるのがチンピラやくざのタケシ。これもまた認知症の母親がいるという設定なのだが、こうしたテーマにも、母親との絆が有名で、その母親をこの映画に前後して亡くしたタケシの思いが反映しているのかどうか。だから少年はタケシ自身であるとも言える。
タイプとしてはロードムービーで、笑いをちりばめた珍道中に中心に、ほろりと苦く悲しい親子のドラマを据えているわけだが、どうもアイデアとしては新鮮味がないだけでなく、笑いの質も単純で素人臭い。そのレベルへ腰をかがめれば楽しめないこともないが、そういうところからも、やはりこれは学芸会のように、劇を皆でお祭りで作って遊んだのだろうという気がする。

ありえないほどのハチャメチャ

型破りなキャラクター設定の主人公「菊次郎」がおりなす想定外のありえない言動が笑えた。
他の方々のレビューのように、監督がたとえばこの台詞で何を伝えたいのか、この無言のシーンでなにを表現したかったのかとか、浅はかな私には難しいことは分からないが、母を思う菊次郎と少年のそれぞれのせつなさを織り交ぜながら、菊次郎と少年の深い夏の絵日記なんだと思う。
義太夫が演じた脇役のバイクのおじさんが、見かけとは違った穏やかで優しい語り口なのが私にはなぜか心に残った。また対照的に少年の母親が別の家庭を築いていることを垣間見たあとの菊次郎が、不器用に「おかぁさん、ひっこしちゃったんじゃないかな、、人違いだと思うよ。」の台詞回しが、小学生が同級生を慰めているような、不慣れな精一杯の優しさを相手に与えようとする朴訥さがにじみ出ていて、あたかもNHKの道徳番組の小学生役者の芝居のように頭に浮かんだ台詞を懸命に口に出しているような下手さが出ていて、役者が上手いなぁと感嘆した。

「ふたりのこども」の旅を描いた、あの頃の夏に戻れるような佳作

北野氏の代表作品群と、一見、「芸風」がちがう。でも、北野作品そのものとおもう。それはまず前半、下町出身らしい(東京都足立区生まれで小生の中学の先輩です)、下町の美しい情景描写にみてとれる。涼やかでどこか懐かしいピアノの調べに乗って、夏の風の吹く浅草、風鈴の鳴る光景、寺社、声を掛け合う人々。
言葉づかいも行動も、もう本当にどーしようもないオヤジ(北野氏)と、母を探す少年の、ひと夏の珍道中。このどーしようもないオヤジがやがて、下町人間らしい人情味と、不器用な温かみで、傷ついた少年の心を癒してゆく。
脚本展開には無理を感じるところもある。優しい若者たちとの遭遇場面などで、ぎこちなくて惜しいのだが、あえていえばこれは寓話であって、リアリティを追及したわけでなく、むしろありそうもないエピソードがぎくしゃくとつながっていくのも北野流かもしれない。でも本当に、やっぱりこれは北野流そのもの!とおもったのは、北野氏自ら演じる「もうひとりの大きなこども」の、不器用だが、なんとも人間くさい、優しさですね。
彼は生まれ故郷の下町や、そこのひとたちのきっぷのよさを描きたかったのではないでしょうか。
北野作品としては小品ですが、「ふたりのこども」の夏休みの想い出にさわやかな気持ちになれる、あと味のとてもよい作品、90年代の日本映画の佳作のひとつといってもよいとおもいます。

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