ワンダフルライフ [DVD]

ワンダフルライフ [DVD]

ワンダフルライフ [DVD]

DVD
監督:是枝裕和
出演:ARATA
出演:小田エリカ
出演:寺島進
出演:内藤剛志
出演:谷啓
メーカー:バンダイビジュアル
発売日:2003-03-28

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カスタマーレビュー

ワンダフルライフ [DVD]

古ぼけた建物にやってきた22人。そこの職員たちは「あなたは昨日、お亡くなりになりました。あなたにとって一番大切な思い出をひとつ選んで下さい」と告げる。思い出は職員たちの手で撮影され、最終日に上映されるという。死者たちは思い思いに自分の人生を語り、一番の思い出を決めていく。だが、望月(ARATA)が担当する死者の渡辺(内藤武敏)は、思い出を選ぶうち、自らの人生を空しく感じ始めていた。その姿を見て、次第に心が揺らいでゆく望月。そして物語は意外な結末を迎える…。<br> 死者を思い出の映像化で送り出すという奇想天外なアイデアを、静かな映像でつづる不思議な作品。一般の人々も多数出演しており、彼らの朴とつな語りがドラマとドキュメンタリーの境を突き崩し、観客にも「大切な思い出とは?」「自分の人生とは?」を考えるキッカケを与えてくれる。しかし決して説教臭くはない。ドラマティックな要素も織り込まれ、サラリとしているようでコクのある映画だ。(茂木直美)

死ぬために、生きていこうと思う私。

まるで夢のような、現実のような。懐かしさを感じさせる建物の中の一週間。自分自身と向き合わせてくれる作品だと思います。映画を見ながら、私だったらどの思い出を選ぶんだろう、と考えていました。
その場面を撮影している皆さんの顔は、どの人もみんなすごく幸せな顔をしています。自分の大切な記億、それを映像として作り上げていく喜び。そして、その大切な時に自分自身が戻った瞬間の気持ちのまま、天国へと旅立っていく。
もしかしたら、ほんとにそうなのかも知れません。
だとしたら、私はこの先の死を迎えるためにこれからも生きていかなくちゃ、と思います。本当に、一番の思い出を選ぶためにも。
そう思うと、死は決して終わりではないのかな。
そんなふうに思えるくらい、あたたかい映画でした。
見ている途中で、つうっと涙が落ちてきます。
だけど、やっぱりあたたかい涙です。
ARATAくんはとても素敵でした。やわらかい、優しい声がとても心地よく、そして最後は少し切なくて。
別れって悲しいけど、出会って良かった、と思える別れはいいものなんですね。きっと。
すごく素敵な映画でした。

自分が生きた証は残せないがそれでも…

自分がこの世界に生きた証を残したいと誰でも一度は思うかもしれないが、杉江(内藤剛志)が言うようにそんなことはほとんどの人にはできっこないのである。それでも思い出の中に、自分が生きていたという実感が何か見つけ出せるような人生ならば、それはなかなかよい人生なのではないかと思う。そしてまた他人の思い出の中に生きることができるような関係が持てる人生もやはり素晴らしいだろう。重すぎず、暗すぎず、生き方と生きるということについて考えさせてくれる作品。
また、内藤剛志、寺島進、伊勢谷友介ら個性的な役者によって味わい深い作品となっている。

静かに染みてきます

人は死ぬとまずある施設へ行く。そして、そこで働く職員にこう言われる。「あなたは昨日、お亡くなりになりました。あなたにとって一番大切な思い出を一つ選んで下さい」と。一番大切な思い出・・・。
映画を見ながら、考えてしまう一番大切な思い出。
映画は淡々と静かに進み、半分は役者さんで半分は一般人の死者たちが思い出を話し始める。
静かに心に入ってきて生きてるって素晴らしいどんな人生もと思わされる。
DVDの特典にはARATAのインタビューやおまけの映像も。
死者役の由利徹の芝居に心ほっと笑ってしまいました。
映画の後に本も読んでみました。
映像が時々、頭の中に浮かんできて忘れた頃にまたひっぱりだしては
また読みたくなる大切な本になっています。

静謐な美しさ

とても静謐で美しく、風変わりな映画。死後の世界で死者達がたった一つだけ思い出を選び、それを映画化するという不思議なお話なのだが、これが邦画にありがちな甘くて安っぽいファンタジーにならなかったのは、ひとえに是枝監督の非凡な手法と映像センスにあると思う。何とこの人はこんなに非現実的なストーリーをドキュメンタリータッチでやってしまうのだ。素人を大勢起用し、インタヴューのクリップをつなぎ、役者が芝居している部分もそれらしく演出しているが、それがこのストーリーの不思議さに完璧に調和している。こんな風にファンタジーを撮った映画が他にあるだろうか。ちゃちなSFXなど一切ない。それが非常にリアルであり、かつ繊細な光溢れる映像とあいまって独特の詩情を醸し出している
登場人物達の服装、部屋のインテリア、仕事場の雰囲気もちょっと昔の日本のアンティークなテイストがあって、やはり『幻の光』の是枝監督だなと思わせる。あくまで日本的、その中にぴんとはりつめた美意識が息づいている。淡々としたエピソードの隅々にまで、監督の静謐な感性が沁み通っている。いかようにでもドラマティックに持っていける話なのにあえてそれをせず、最初から最後まで見事に抑制した演出がなされている。甘ったるさ過剰、ドラマ過剰の邦画制作者は見習って欲しい。SFXなんか一切なくてもこんなに美しいファンタジー映画ができるじゃないか。
たった一つの記憶に人生のすべてが集約される時、人間は何を思い、何を語るのか。この掴みどころのないテーマを、是枝監督は静謐な映像と斬新な手法、過剰を排したきわめて巧緻なプロットで見事に描き出した。傑作。

モノより思い出

私がこの映画を最初に見たのは海外でした。
英語でのタイトルは“After Life”。
でも邦題の『ワンダフル・ライフ』に見終わった後、感慨が深まります。
死後、本当にこんな七日間があったらいい。
登場人物が選ぶ思い出にも、「ああ、そういった些細なことも幸せなんだよな」と
自分に欠けてた視点に、はっとさせられます。
悲喜こもごも、どんな人生も「ワンダフル」なのだと
切ない気分と共に勇気づけられる作品です。
ちなみに某CMの「モノより思い出」シリーズは
'99~'01、是枝監督が手がけていらっしゃったようですよ。

おぼえていること

自分が今死んで、もしひとつ選ぶとしたら…
楽しい時間じゃなく悲しかったこと、例えば好きな人と一度
ぎりぎりまでダメになりかけた夕方のこと、なんかを選ぶかもしれない。
幸福に満ち足りたシーンって、あまり印象に残らないものだ。
結局その後ほんとにだめになってしまったからかもしれないけれど、
二人で過ごした多くの満ち足りた時間よりも、
「この人とはもう本当にここが最後?」っていう途方にくれるような時間の方が圧倒的に強烈で、自分だったら一番愛する人との思い出として、そんなシーンを選ぶと思います。

「佳作」という名の傑作

「貴方の人生の中から大切な思い出を一つだけ選んで下さい。」 3日間の期限内に、と担当者は言う。 しかもその思い出のシーンを映画として再現し、それを観た、死者である貴方の中にその記憶が鮮明によみがえった時、貴方はあちら側に旅立つことができる、と。 私は自分の人生を振り返ってみる。が、やはり一つを選ぶことは困難だ。でも、こんな風に思いを巡らせることが大切なのかも知れません。 映画『ワンダフル・ライフ』は重いテーマを扱いながらも、重すぎず、暗くもなく、説教臭くもなく、無理な押し付けもありません。 清流の如きドキュメンタリータッチ、抑制された演出の中、感情を露にする里中しおり(小田エリカ)が印象的。この映画は彼女の成長物語としての側面も併せ持つのです。後半、映画の会議、撮影シーン、そして映画スタッフ達の表情が実にいい。 この映画は映画に対するオマージュ的要素をも併せ持っているのかもしれません。そして、その週の23番目の死者が選んだ思い出に、胸を熱くせずにはいられません。 傑作です。いや、傑作という言葉より、「佳作」という言葉の方が似合ってしまう傑作です。 「貴方の人生の中から大切な映画を一つだけ選んで下さい。」 私は思いを巡らせながら、考え込む。でも最終的にこの映画を選ぶかもしれない。たぶん…。 まぁ、そんな素敵な問掛けをしてくれる人は、私の傍にはいないのだけれど…。

うつくしいえいが

静かな冒頭の部分から夢のように始まり、思いがけない言葉で語られる死後の一週間。
それは夢のようでもあり、もしかしたら本当に『そうなのかもしれない』と思わせる奇妙な現実感がある時間です。
その「時間」を、生きていたときの思い出を語る様々な細かい、小さいシーンによって繋いでゆくのがとてもいい。素人と俳優が同じ位置で同じように自分の過去を語る場面がなんだかすごい不思議です。ドキュメンタリー出身の監督だけあって、映画なのに「本当?」と思わせるところがあるのです。
今週の22人のそれぞれが、「自分にとって最上の思い出」を語っている姿や、それを探している姿を見ながら、なんだかとてもゆっくりと、そしてしっかりと「自分が死んだ時には、何を持って上に行くのだろうか」ということを考えてしまいます。個性的でありながら静かな演技の俳優たちの中、とても巧みな演技をしているとは思えないARATAの、ただそこに立っているだけではっとする美しく品性溢れる佇まいが、ひときわ印象に残るのも素晴らしいですね。舞台になっている建物の古めかしさや、室内のしつらえもとても押付けるようなものではないだけに、見ているといろいろな記憶が呼びさまされるようです。画面も、人物も、背景も、なにもかもがうつくしく、まさに心が洗われるよう映画だと思いますよ。
時間をとって、ゆっくり見たい映画です。

アイデアがとても生きた作品づくり

この映画は、映画そのものを場に借りた寓話となっていて、死後のある中間の期間をドキュメンタリーのように語りはじめることから、そのアイデアにも身を乗り出してしまった。
登場する人は、役者さんも含めて、きっとほんとうにあった自分の過去を語っているように思えるような話が多い。
だから思い出を語り、探り、確かめるような、その表情が、聴いているぼくらにもナチュラルに楽しいのだ。
「あなたが、いちばん幸せだった瞬間を思い出して、決めて下さい」
そうすれば、その瞬間の感情に永遠に住むことができる。
ということだから、死んだ後の世界の入り口を話にしたとはいえ、ほのぼのと春の光の中でまどろむような雰囲気だ。まるで学芸会の準備をするような感じ。
テレビ出身の監督という話だったけれど、まるで映画という媒体の特殊さに、のめり込もうと意図したかのように、つよい映画への愛情も感じられる。
強引に我のテーマを押しつけようとはすることなく、ドキュメンタリー的な作りを感じるのも、日本映画の中では新鮮だった。

思い出

自分の今までを振り返る。各々大切な一時、大切な人との時間。最高に感動した時間。とても幸せを感じた時間。それぞれにあった時間。
その時間に気づかず、振り返る事のできない人は幸せだったのだろうか・・・。
淡々と進む物語なのに、切なく静かにいろんな事を考えてしまう作品。
ARATAの落ち着いた演技が物語に合っていて、とっても暖かい作品です。
すこしのんびり気味な進行ですが、長くは感じないので見てみる価値大!

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